5月7日(土) 学芸園の声楽の奥野先生が、コンサートに出演されます。
コンサートについて奥野先生にうかがってみました ♪
チェロのグルチンさんとは1997年に知り合いました。
彼はロシアのサンクトペテルブルグ音楽院の卒業生で
(この学校の最初の卒業生の一人にはチャイコフスキーがいます。
その他にもプロコフィエフやショスタコーヴィチ、リムスキーコルサコフなど
そうそうたる名前が並びます。)
学生時代からメンバーだったサンクトペテルブルグ交響楽団の福山公演で
この地にいらっしゃいました。
その翌年には、ストラヴィンスキー弦楽四重奏団のメンバーとして来日。
その後、日本に住まわれるようになりました。
愛情深く情熱的で、とても素晴らしい演奏をされるのですが
普段の彼はとてもユーモアにあふれたお人柄で、日本に来られてすぐの頃
ご自分のサインだとおっしゃって “ 俺 ” という漢字を左右さかさまに書かれて・・・
俺→レオ という事だったのですが、あまりにも知的過ぎるギャグ(?)で
私は笑うより先に感心してしましました。
とにかく頭の回転がすごいのです。あっという間に日本語も習得されました。
ヴァイオリンの稲庭先生とは、そのコンサートの打ち上げで出会いました。
グルチンさんが招待したい人がいるとおっしゃられたのが稲庭さんで
聴きにいらしてくださいました。
神戸にお住まいですが、この春まで作陽大学の教授でもいらっしゃいましたので
この辺りには少しご縁のある方です。
グルチンさんが来日して最初に首席チェロ奏者を努めた大阪センチュリー交響楽団で
稲庭さんがコンサートマスターを11年間されていて
お二人はそれ以来のお付き合いだそうです。
グルチンさん同様気取らないお人柄ですが、演奏はとても素敵です。
昨年のコンサートに、打ち上げではピアノを習っている小学3年生の男の子のために
グルチンさんとチェロとでバッハのインヴェンションを二重奏してくださいました。
その後にソロで演奏してくださったアルベニスのスペインの歌のプレリュードも
非常にかっこよかったです!!
今回、私はレベッカ・クラークという女性作曲家の作曲した、ソプラノとヴァイオリンのための
「3つの古いイギリス民謡」を歌いますが、とても楽しみです。
ピアノの高橋元子さんはほんわかした中にいつもたくさん笑わせてくれるお友達で
私は彼女のピアノが大好きです。
いろいろな出会いで、この度4人で演奏することに致しました。
3月に大きな地震が起き、こんな時期に演奏していいのかしら・・・と悩みましたが
昨年から計画していたコンサート、今は出来る事をしたいと思っています。
今回の曲目は・・・
♪ レベッカ ・ クラーク作曲 : ソプラノとヴァイオリンのための「3つの古いイギリス民謡」
なじみのない名前だと思いますが、レベッカ ・ クラーク(1886~1979)は
イギリスの女性作曲家で、ヴィオラ奏者でもありました。
イギリスで最初の女性オーケストラ奏者になったり、作曲で賞を受賞したり
色々な事で “ 女性で初 ” の人でした。
ただ、時代がまだ今の様には、女性のプロの音楽家を受け入れていませんでしたし
「女に芸術ができるものか」と父親が娘の音楽の才能を認めなかったことも
彼女の音楽家としての在り方に大きな影響を与えたようです。
今考えますと、音楽の上で本当に残念なことが多かったと思いますし
才能の有る無し、時代に関係なく、人として、ありのままを受け入れてもらえない
認めてもらえないというのは本当につらい事だと思います。
♪ バッハ作曲 : ヴァイオリンとチェロの二重奏曲
♪ ブラームス作曲 : 「2つの歌」 op , 91(ソプラノ ・ チェロ ・ ピアノで)
ブラームスの 「2つの歌」 の二曲目 「聖なる子守歌」 は、弦の音で
ドイツの古い子守歌 「ヨーゼフ、私の愛しいヨーゼフ」 を演奏します。
ブラームスはこの曲を友人ヨアヒムの長男の誕生を祝って作曲したそうです。
♪ メルデルスゾーン作曲 : ピアノトリオ第1番ニ短調
他にショスタコーヴィチの作品も演奏致します。
時代も国も構成も様々な作品のプログラムです。
ゴールデンウィークの間の土曜日の夜、皆様お忙しいとは思いますが
是非、聴きにいらしてください ♪
いつも素敵な歌声の奥野先生。
一度先生の歌声を聞くととりこになっちゃいます!
皆様!ぜひ、リーデンローズに足をお運びくださいね!